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ディック・フランシスを悼んで
2010年2月15日
社長です。
敬愛する作家、ディック・フランシスが亡くなりました。
彼の43作品のうちのほとんどを3回は読んでいるワタシにとって、
単なる作家ではなく、もう血肉の一部となっているような存在です。
ワタシは自分が他の誰でもない自分で良かった、と思うのはフランシスの作品を読んでいる時です。
こんなにフランシスの作品を楽しむことができる自分で良かった~、などと思うのです。
日本では馴染みのない、障害競馬のチャンピオン・ジョッキーであった彼は
引退後、それはそれは上質なミステリ作家となったのです。
あるときは競馬界を舞台に、(といってもイギリス競馬界なので上流階級の方々も
登場する華麗な世界☆)あるときは銀行家、写真家、プログラマー、宝石商、政治家…
などなど、ここまでやるか!という綿密な取材のもと、その職業の人間が読んで驚くほど
リアルに描かれており、主人公はどちらかというと控えめだけれど想像力や観察眼が鋭く、
そしてもちろんタフ、そのほかに描かれる脇役達も皆、生気も芯もある魅力的なキャラクターばかり。
その、取材の部分を引き受けていた、フランシスの奥様のメアリ。
彼女が数年前に亡くなってからは、作品を発表していなかったのです。
まあ、すでに80歳くらいになっていたので、それでなくても無理はないのですが。
しかし、それがなんと数年後に復活したんですよ!「再起」というタイトルで!
これが2005年に発売されていたのをなんとついこないだまで知らなかったワタシ。
フランシスと同い年で処女作からずっと翻訳されていた訳者さんは亡くなってしまったので、
違う訳者だったりなどして、嬉しさ半分不安半分…。と、こ、ろ、が!
全盛期に匹敵するようなみずみずしい筆運びに狂喜乱舞☆
そして今日ですよ、今日!!!
図書館に行ったら、復帰後第2作が出ているのを発見!!!
いや、今本を見たら第3作で、この間にもう1作出ているのをたった今確認!!!!
奥付を見ると2008年刊、とある。
もしかしてその後もう1作ぐらい出ているのでは…。
は、あとで検索するとして、
そんな新刊の発刊に気が付かないオノレの迂闊さを、近々ブログに書こうと
思っていた矢先の本日の訃報。
何かの符牒を感じられずにいられないワタシです。
まあ、「再起」を読んだ時も、何せ大正12年生まれの義父と同い年、
いつ訃報を聞いてもおかしくは無い、と思っていましたが、
「再起」があまりに素晴らしかったので、今まで以上に覚悟しなくてはな…、
なんてホントに今日思っていたのです。
さすがディック・フランシス、最後までやることが粋です!!!!
本当に今まで勇気付けてくださってありがとう!!!!
本当に感謝します。この場をお借りして…。
そしてワタシの胸の中にきらめく彩を与えてくださってありがとうございます!!!!!!
どうかご冥福を心よりお祈りいたします。
復帰後の作品タイトルは
「再起」、「祝宴」、「審判」
う~ん、何か象徴的だなあ…

この記事に対するコメント
ちなみに最後の作品は「拮抗」です。
投稿者: みなづき | 2010年02月16日 13:28
昨日はどうもでした。
「再起」「祝宴」「審判」
確かに何かを感じてしまう並びですね。
近作は息子さんと共著だったそうですが
「ディック・フランシスここにあり!」的作品
わたしも読んでみます。
ディック・フランシスを筆頭に
「老い」が「負」ではないことを
身を以って示してくれる諸先輩方の存在は
とっても心強いです。
誕生日と命日、いろいろ考えさせられました。
昨日の読売朝刊の養老さんの追悼寄稿文も
「そうそう、そのとおり!」の内容でした。
機会があったらご一読を。
投稿者: Woony | 2010年02月17日 09:52